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鯖e

曲というのはどんな拍子で生まれるかさっぱりわからない?

北陸、金沢に来て約20年。
20年前に鯖江を舞台にした曲を書くなど想像もしていなかった。

関西生まれの僕はサンダーバードか雷鳥で行き来していた。

そして大阪から乗る際も金沢から乗る際も、最も停車駅が少ないサンダーバードを選んでいた。

大阪、新大阪、京都、福井、金沢。
この停車駅のサンダーバードを愛した僕。

たまに停車駅が多いサンダーバードか雷鳥に乗ると、
「こんな駅停まらなくても!」
と誠に勝手極まりない事を言っていた。

人とは勝手なケダモノだ。

敦賀を出て武生、そしてすぐに鯖江、そしてまたすぐに福井。

この3つ、1つでいいんじゃない?

こんな勝手なことを思っていた僕だった。

それがどうしたことか?
この度、鯖江のメガネの街をテーマにした、
「サバサバエバエバサバエフォエバー」なんて曲を作ってしまって、鯖江の方々に聴いて貰えたらと願っている。

どこまで勝手なんだ!

そして先日、鯖江市の山に取り付けられているメガネの看板の麓にまで行って写真を撮って来た!

どこまで勝手なのか?
鯖江の西山動物園のレッサーパンダも笑うだろう。

しかし人生とはこの様なもの。
だから面白い。

この、「サバサバエバエバサバエフォエバー」は簡単に出来てしまった。

北陸本線から見える鯖江市のメガネの看板は誰の目にも止まった。
そして目に焼き付いていたのだろう。

だから、
「あのメガネの看板から歌を展開させよう!」
と決めて歌詞を書き始めた。

そして歌詞はこのように始まった!

♪国道8号線転がり 福井を過ぎたらそろそろ お山がメガネをかけてる 誰もがご存知 こ〜の街~ サバサバエバエバフォエバーサバエ〜♪

あとは鯖江のメガネのフレームの中からどんどん歌詞を見せてくれた。

そして決め手となったのはサビの、

♪いつでも君のそばがいい♪

を思い切って、

♪いつでも君のサバがいい♪

にしたことだった。

このフレーズでこの歌の特殊性が完璧に位置付けられた。

普通の歌を書いても面白くもなんともない。
やはり歌にするなら、
「なんじゃソレ?」
ってのが無いといけない!

「そば」が「サバ」になる。

これでいいのだ。

たしかに鯖江辺りは「そば」も美味しいが面白くない。

やはり、
♪いつでも君のサバがいい♪
でなくてはならない!

「これ、どういう意味ですか?」
と聞かれるものならこっちの術中にハマったようなもの!

「鯖江の人達はみんなメガネをかけていてサバを読んでいて、そのサバがいいんだよ!」

と答えてやる。

これこそ「なんじゃソレ?」となる。

歌はこれでいいのだ。

まあ、そこは解説するほどのものでは無いのだが。

余計なことばかり書いてしまったが、そもそも、「サバサバエバエバサバエフォエバー」を書くきっかけとなったのは、昨年、2017年12月からたんなん夢レディオさんにて「Sound Street Cafe」というラジオ番組を始めたことだった。

20年程前は、「通過したらいいのに」と思っていた街でラジオ番組を始めることになった。

これこそ想像もつかない世界のことだった。

このラジオを始めさせて頂くことになった、たんなん夢レディオの会長の伊藤努さん。
そして一番最初に伊藤努さんと繋げてくれた結城ひろし君。
そして動くきっかけを作ってくれた中川耕一さん。

こういう人達のおかげで僕と鯖江の縁が繋がった。

その縁をなにかの形で残したいと言う気持ちがこの「サバサバエバエバサバエフォエバー」を生ませてくれたのだろう。

〝 メガネをかけて見晴らしがいい街〟

僕にとって鯖江は間違いなく見晴らしが良くて、色んな目先の物を見せてくれた街となった。

「サバサバエバエバサバエフォエバー」はそんな感謝の気持ちを込めて作った歌です。

楽しく聴いて頂ければ幸せです。

ところで、サンダーバードに乗って見ていた〝 メガネの看板〟は大きく見えたのだが、8号線を走っていて見える看板があまりに小さいのに驚き、もっと大きくしてくれたらなあと思う今日この頃、サバを読んだ歌詞に戸惑う僕です。

 

まもなく全国配信が始まります┏◎-◎┓

真っ白な五線紙の上に

3月4日、たんなん夢レディオ主催のチャリティーカラオケ大会、
「めざせラジオの星」の特別審査委員長を務めさせて頂いた。

正直なところお断りしたかったのだが、終わった今、逆にこういう大役を務めさせて頂いたことに感謝している。

まず何より、人に音楽というものはなくてはならないものだと言うことが改めて分かった。

出演者全ての方の歌にドラマがあった。
聴いていて色んな事を考えさせられ、ドラマを見せて頂いているようだった。
楽しかったな。

しかし・・・!

今回は新たに設けられた賞、「T-dream賞」の受賞者を僕一人が決定しなくてはならなかった。
この「T-dream」はたんなん夢レディオさんが新たに設立される新たなレーベルの名前。
そしてこの受賞者には僕が曲を書いて提供し、これから約半年~1年かけてレコーディングして全国に配信することになる。

だから僕が受賞者を決めなくてはならなかった。

何より僕はどんな曲でも書ける訳では無い。
演歌を書けと言われたら書けない。
だから僕の感性で決めなくてはならなかったから少し偏った賞となるのは仕方なかった。
たんなん夢レディオさんもそれを理解して設立された賞だった。

どうなるんだろう?
全く想像もつかないままにカラオケ大会は始まった。

皆さんの歌。
本当に全員の方の歌にドラマがあった。
そして上手い方が多かった。
そのレベルの高さもプロ顔負けのレベル!

ピッチ(音程)、リズムも驚く程にハマっていて、表現力も豊かで、優勝者、2位の方の差は僅差だった。

上手い方ほど一つのミスが目立つ。
そんなレベルの高さだった。
1位、2位の方はそのミスが無いと言ってもいいほどの歌だった。

そんな出演者の中で今回の「T-dream賞」を決める。

大変なことなのだが、皆さんの歌を聴いてあることに気づいた。

それはどのように歌が僕に伝わって来るかと言うことだった。
上手いだけではなく、やはりハート。
心がどのように届くか。
「T-dream賞」やはりそれが決め手となった。

カラオケ大会。
カラオケは単なるオケなのか?

そうでは無いと思う。

いくら電子音を多様した音だとしてもやはり人が作った音。

また最近のカラオケのサウンドも原曲を忠実に再現し、また生楽器も使われて良くなっている。

皆さんの歌を聴いていて、後ろで流れているオケと歌がどのように融合しているか?
その事が気になった。

僕は編曲も自分でやるので、オケのあり方というのは分かっているつもりだ。

歌の後ろに絡んでいるストリングスのライン。
歌と歌との間に流れる楽器のフレーズ、そしてオブリガート。
リズムセクション、そしてそのアクセント。
などなど、全てが歌を引き立てるための音。

歌の背景にはその歌を引き立てるためのオケが流れている。

それで曲は成り立ち、歌手も心地よく歌える。

僕はオケの役割と歌の絡みをしっかり聴くことにした。

しかしその音を理解して歌っている人などほとんど居ないだろうと思った。
当たり前だろう。
編曲をしている立場なら分かるだろうが、それは専門的なことで、普通に音楽と接している人達にそんなことを理解しろとは言えないだろう。

しかし、そのオケの音を聴いてなんとなく音の役割を掴んで歌っている方がおられることに気づいた。

グランプリ、準グランプリを受賞された方はオケとの絡みが心地よかった。

バックの音をしっかり捉えて歌う。
そしてそのオケを自分の歌の一部にしてしまう。

それにはやはりピッチ(音程)とリズムが外れていてはどうにもならない。

今回のグランプリ、準グランプリの方はリズムもピッチも完璧に近かった。
だから上位お二人の受賞は簡単に決まった。

しかしどちらの方がグランプリか?

この選択に僕は頭を抱えることになった。

お二人の差は表現力だったのだろうか?

まだ迷う。
ブレス一つまで影響するのかと思うほどの僅差だった。

結局三人の審査員の合計得点でグランプリ、準グランプリが決まった。

しかしこの度新たに設立された「T-dream賞」の決め手となる方がグランプリ、準グランプリとは違う存在で現れた。

その受賞者は、グランプリ、準グランプリの方と比べれば、荒削りでピッチ、リズムも甘い。

しかしどうしてこの方に決めたのか?

オケなど関係なく、真っ白の五線紙の上に描かれたような歌をうたわれたからだった。

オケなど気にせず、アカペラの歌声を聴いているような気持ちで聴けた。

ハートがどんどん伝わって来た。

僕はこの業界でやってきたので、少し見る目、聴く耳が違うのかもしれないが、聴いていてなんとなく曲の構想まで浮かんできた。
曲は書かせてもらうもの。
聴いていて歌を分析するでなく、色んなものが見え、色んなものが目の前に浮かんできた。

彼は“ゆず”の歌を歌っていた。
彼は“ゆず”の存在を徐々に消して、歌うほどにゆずの存在を消していった。

カラオケを歌うということは、その歌の背景に必ず原曲という“亡霊”がうろついている。

この“亡霊”が実は厄介な存在なのだ。
その原曲の“亡霊”がカラオケを歌う人の個性の輪郭をボケさせる。

僕の考えは、カラオケを歌う人の背景では原曲の“亡霊”は消えるべきだと思う。
一つ一つの言葉の表現をするにしても、その歌う人の感性で歌えばいいと思う。

「T-dream賞」に輝いた方の歌の背景にも最初は“ゆずの亡霊”がうろついていたが、歌うほどに“ゆずの亡霊”が消えていった。
荒削りだが、オリジナリティという面で、色んな素材を見つけた。

このような経緯で今回の「T-dream賞」は決定しましたが、今回のグランプリと準グランプリには悩まされたカラオケ大会だった。

この先どこまで上手くなるんだろう?
グランプリと準グランプリの方のオリジナルもぜひ聴きたい。

来年もぜひ聴かせていただきたい。

そして、「T-dream賞」で出来上がった作品を必ず皆さんの前でご披露させていただきます。

出演者の皆様、素敵な歌を聴かせていただき、ありがとうございました。

素敵なカラオケ大会だった。

出演者の皆様、そしてたんなん夢レディオの皆様、そして力を貸してくれたSOUND TREASUREのアーティストの皆様、ありがとうございました。

このような素晴らしい歌を聴かせていただいた事、皆様に感謝しております。

疲れましたけど(笑)

ところで!

メガネの街でお眼鏡にかなったのだろうか!

木村菜緒