「出たら芽」茶々を囲んで茶会…3

茶々は妹の江の娘の珠姫が住む天徳院に居た。
前田利家も自ら天徳院に足を運び、茶々と目通りを済ませている。

その際茶々は、
「あの大切な時になんで死にはったん?おかげでえらい目におうたわ。」

と関西弁で文句は言ったものの、今は昔の話に花を咲かせて茶々を囲んで茶をしばいていた。

その話には北条政子、今川義元、そして広瀬チャボも加わって毎夜小立野の飲み屋をハシゴして昔の話に花を咲かせていた。

特に地元の広瀬小立野守チャボはシングル「歌手きどり」のリリース間近でハイテンションだった!

しかし今川義元だけは少し違った。
結城禿晴が気になるのか一人難しい顔をしていた。

そしてある茶会でのことだ。

茶々が今川義元に、

「何故、結城禿晴を撃つのじゃ?」
と尋ねたが今川義元はいっこうに答えようとはしない。

ただ、

「禿晴は必ずやこの小立野に戻ってくる。それは間違いないのじゃ!」
と言う。

くどい茶々は、

「何故この小立野に戻ってくるのじゃ?」
と問いただす。

すると今川義元は、

「奴が逃げ込んだ療養所の伊織という医者から聞いたから間違いないのじゃ!」

と言った。

すると北条政子が、

「えっ!伊織ってあの、大岡越前に出てたあの伊織さん?」

と聞くと小立野守の広瀬チャボが、

「そうだ。あの竹脇無我だった伊織だ。」

と言った。

北条政子は、

「マジけ?会いたいげんて〜!ファンやじ〜。」
と覚えたての金沢弁で話して喜んだ。

そして今川義元も伊織から聞いた事をついに話し始めた。

「禿晴は〜小立野の〜療養所で〜危険を察知して〜夜中に〜逃げた。その時〜、点滴をしており〜、尿道カテーテルも〜していた。
そして点滴は〜自分で外したが〜尿道カテーテルは〜付けたまま逃げたらしい。その尿道カテーテルを〜必ずや〜この小立野の〜療養所に〜外しに来る!だからアイツを〜ここで〜待っておるのじゃ!」

とこれまた金沢弁の影響を受けて語尾を伸ばして語った。

茶々も北条政子もその話しを聞いて唖然とした。

そして今川義元は茶々に、

「そなたは禿晴としばらく一緒に居たのであろう。奴が厠に足を運ぶ回数はあまり見ておらぬだろう?いかがじゃ?」

と聞かれた茶々は、

「そう言われれば!確かに少なかったように思う。オムツをしていると側近の物が話しているのを聞いたような?」

今川義元は、
「違うのじゃ!禿晴は尿道カテーテルを付けたままなのじゃ!」

と言った。

くどい茶々は、

「しかし尿道カテーテルなど他の療養所でも外してくれるのではなかろうか?」

と言うと今川義元は、

「禿晴の周辺には療養所も含めてわしが間者を送っておる。それを禿晴は知っておるからわざわざこの遠方の小立野の療養所に逃げ込んだのじゃ!」

その話を聞いてハイテンションの広瀬チャボが、

「今年の9月27日に、禿晴と歌を嗜むために越前福井に一緒に行った際は頻尿で絶えず厠に足を運んでおった!」

それを聞いて初めて珠姫が口を開いた!

「くそじじいめが!」

その言葉に皆は頷いた。

金沢小立野で行われた茶会ではこのような話しが交わされていた。

さて、その頃禿晴は自分のカツラがバレるかどうか確かめる為に鶴見美川守薄毛の住む美川に向かっていた。

そして小松市を出て根上で音を上げていた!。

「クソっ!また満タンになっリやがった!」
と怒鳴っていた!

腰についている尿道カテーテルの尿袋が満タンになってしまっていた。

そして見つけたコンビニのトイレに駆け込んで貯まった尿の処理をした。

禿晴は今川義元の言った通り、この辺りの療養所に行くのを恐れていた。

自分で尿道カテーテルを外そうと試みたが恐ろしくて出来なかった。

何とかもう一度あの小立野の療養所に行かねばなぬと思っていた。

正に今川義元の言う通りだった。

その時だった!
禿晴のスマホに、
「ラインっ!」
と‘ みんなでLINE♪’の着信音が鳴った!

禿晴は車を停めてLINEのアプリを開いた。

LINEの相手は小早川秀秋だった!

禿晴が年に一度、九州の肥後国に歌を嗜むために行く際、必ず備後の広島に寄り、秀秋と飲み交わす仲だ。

その小早川秀秋からのメッセージは、

「禿晴殿、今川義元から追われているそうではないか!もし良ければ広島に少し身を隠してはいかがじや?遠慮なく言ってくだされ!」

と書いてあった。

禿晴は嬉しかったが、やはり素直に喜べなかった。

どうしても1600年の関ヶ原の戦いの事が頭から離れない。

何度も飲み交わした仲だが秀秋が東軍に寝返った事がどうしても頭から離れない。

しかし禿晴は秀秋の声が聞きたくなり電話をかけた。

秀秋は直ぐに電話に出た。

「おう、禿晴殿。いかがしておられる!何か大変な事になっておるようじゃな!いかがなされた?」

禿晴はどうしてこいつが知っておるのじゃ?もしや今川義元と繋がっておるのでは?と勘ぐりながら話した。

「いやいや、大した事ではござらぬ。心配なさら程の事でもござらぬ。秀秋殿のお言葉、誠に嬉しゅうござる。」

と当たり障りなく答えたが心中、
コイツは探っとるな?俺は1600年の二の舞にはならんぞ!
と腹の中でツイートしていた。

そして禿晴の方から、

「秀秋殿、今はどうされておる?」

と聞いてみた。

すると秀秋は急に広島弁で

「呉で解体業しとるんよ。広能の昌ちゃんが山守さんに芋引いて広島に逃げてのお。その解体業を槇原が世話してくれたんよ。」

禿晴は聞いて良かったと思った。
広能昌三は芋を引くような器じゃねえ。

やはり秀秋は危ないと判断した禿晴は、

「おう、そうか。それは良かったのお。わしはこれからしばらく蝦夷にでも身を隠そうかと思っておる。ちょうど今セカンドストリートでダウンジャケットを探しておるところじゃ。秀秋殿のお気遣い、誠に感謝いたす。」

と最後は感謝の意を告げて電話を切った。

禿晴は今川義元が全国に手を回している事に震えてまたチビってしまったが尿道カテーテルのおかげで大丈夫だった。

禿晴は軽トラを走らせながら、自分の曲、「おかげでおとなになりました」を威勢よく歌った。

「あーそうですか!そりゃあ迷惑掛けました!おかげでおとなになりました〜♪」

しかしKeyを間違って高いところは出ずにフラットしまくり!

この禿晴が結城ひろしという芸名で2017年にリリースしたのがこの「おかげでおとなになりました」だ。

Amazonでも販売中!
おかげでおとなになりました https://www.amazon.co.jp/dp/B0753K6P5Q/ref=cm_sw_r_cp_apa_i_ENpSDbN69J2EM

禿晴はこれは相当覚悟しなくてはならぬと思った。

今川義元を甘く見てはならぬ。
一度信長に酷い目に遭わされておるから今川義元は侮れない。

禿晴は美川大橋で車を止めて白山を見て一句詠んだ。

尿道を
過ぎて心に
刺さる管

禿晴

禿晴、遂に美川に!

つづく

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