Heavy Birthday

この春をどう過ごすかは自分の心次第。 
「春」、歳を重ねるごとに重くなる季節だった。
“ だった”と書くからには過去のこと。

いや、今年の春で重い春は終わらせる。

その為に書いた曲が「桜」。

今年の3月19日、母が亡くなって18年になる。

私は親孝行と言うことをひとつもやっていない。
しかし私の娘は昨年、私の還暦の誕生日に結婚式をグアムで挙げて招待してくれた。

もうこれ以上無いような親孝行を娘から受けた。

嬉しかった。
しかしこの娘の親孝行が私に与えてくれたのは喜びだけではなかった。

それは「反省」だった。
そして「後悔」だった。

そして母に何一つ親孝行していない自分を恥じた。

音楽を続ける。
これは母のおかげで出来たようなもの。
しかしその音楽で母を喜ばせることは出来なかった。

母も音楽は好きで音楽の価値をよく分かっている人だった。

だから母は音楽を続けることで何一つ文句を言ったことも無かった。

しかし音楽を続けてきたと言っても自分の好きなことを続けているだけで自分一人食べていくだけで精一杯。

食べていけない時は母に助けて貰ったことも多々あった。

こんなことやって続けて来た音楽に本当に価値があるのか?

約10年前、そんなことを考え始めるようにもなった。

しかしよく考えてみたら自分には音楽以外に出来ることは無い。
いや、あるだろう。
その気になれば。

しかし、ここまで続けて来た音楽、力を貸してくれた母の為にも自分の音楽のやり方を変えて続けようと思うようになったのは五年ほど前。

それから自分のスタイルを変えて曲を作り楽曲提供をするようになった。

そして2016年、「冬はアトリエ」と「春はアトリエ」という曲で、母が闘病して亡くなった冬と春を描いた曲を書いた。

「冬はアトリエ」は鶴見尚樹さん、「春はアトリエ」は寒雲さんが歌って下さっている。

しかしこの二曲、その季節をぼんやり描いただけで、歌詞の中に母の存在を明確にしていない。

しかし今年書いた「桜」は母の存在を歌にしっかり刻んで書いた。


では何故この「桜」を書こうと思ったか?

それは、もうこのような重い春にピリオドを打つため。

還暦を過ぎてどうも心の中の景色が変わりつつある。

これまではスルーしていたことが出来なくなって来ている。

「反省」と「後悔」ばかりが後に着いてくる。

「反省」「後悔」も必要なことではあるのだが、もう後戻り出来ない自分の人生。

還暦を超えた今こそ前向きに貪欲に生きなくてはならないのではないかと判断した。

その為にもこの春、しっかりと「反省」と「後悔」をして、この重い春を終わらせようと決めた。

その「反省」と「後悔」、そして母への謝罪の気持ちを込めて作ったのがこの「桜」となった。
そしての自分を戒める為にも。

しかし聴いてみるとやはり重い曲になってしまった。

余計なことは考えず書き並べた言葉の意味に合うようなメロディーを付けた。

実はこの曲、別に書いた曲を修正したものだ。

本当は違った形で「桜」をテーマにした曲にしようと思っていた。

しかしそれを変更して歌詞を変えて、そしてメロディーも変えて出来上がった曲だ。

そして今回は作詞で天埜めぐみさんに少し力を借りたが、オケは打ち込み中心で自分一人で手掛けた。

この曲、聴く方には迷惑かも知れない。
人に聴いて貰おうという気持ちは考えず、自分の「反省」「後悔」「謝罪」の気持ちを埋め込むような気持ちで作った曲だから。

そして3月19日の母の命日ではなく、3月15日、母の誕生日に配信リリースして贈ることに決めた。

こういう曲を残すことで、自分にもしっかり刻む。

残りの人生、どれだけか分からないがこれからはもっと心を大きく多くのことを受け入れ、母が続けさせてくれた音楽で人に喜んで頂けるよう人生を見つめ直すことに決めた。

誕生日、おめでとうございます。
そして最後に凜香と花梨。短期間の間によく歌って下さりました。
御礼申し上げます。

 「桜」凜香と花梨 配信中!

https://linkco.re/NMHfQM9A

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